感想
新シリーズ開幕。
表紙
メイド姿の紅葉、平次、和葉、伊織。
新幹線
新幹線の中で七並べをする平次、和葉、紅葉の三人。
ちゃっかり平次を挟む形ですね(笑)
紅葉の格好かわいい。
カラーだとどんな感じなんだろう。
季節によるか。
やっぱりというか前の席には伊織が。
通路挟んだ隣側は空席だなと思っていましたが。
紅葉の勝利により匙(トランプ)を投げる平次。
平次は負けず嫌いで勝負強いかと思っていましたが、推理勝負以外は苦手なこともあるのか。
それとも紅葉の方が単にできるってだけかな?
前の席から顔を覗かせた伊織がカルタを見せて、取り札と読み札どちらも用意していると言います。
狭くね?と思っていたら平次から「こんな狭いトコでカルタなんかできるか!! ボケェ!」とツッコミ。
そもそもうるさいだろうしな。
平次がカルタ取りを嫌がったため、伊織はカルタを胸ポケットにしまい、「でしたらアフタヌーンティーのご用意でも…」と言いますが……。
自由すぎる。
二人の様子を平次の隣から見ていた和葉は「——っていうか…アタシは蘭ちゃんに大事な話ある言われて東京に行くんやけど…アンタは何でこの新幹線に乗ってんの?」と不満そう。
紅葉は「平次君は葉っぱちゃんの付き添いですか?」と平次に確認。
平次は「そ、そうや!」と答えるのですが、どうやら蘭が絶景スポットを探していたとコナンから電話で聞いて「そ、そんなん興味ないけど東京に付き合うたるわ!」と言って来たらしい。
紅葉だけでなく、平次と和葉の二人も制服着てないから今日は休日かな。
「用がないと乗ったらあきまへんの?」と返す紅葉。
「ま、まあ鉄子とかやったら構へんけど…」と平次も渋々。
約束もしていないのについてきたのか。
これがどう転ぶかな。
気になるサブタイトルですしね。
伊織の過去(榊原時代)がついにわかるかな?
黒田も登場するだろうか。
以前のシリーズで黒田と伊織が出てきた時がちょうど色々と不穏な感じでしたし。
でもあの時は京都だったので東京だとわからないかな。
おそらく何かは動き出しそうな。
そろそろご隠居の登場かも??
それとも京都じゃないと出てこないのかな。
閑話休題。
「ほんなら丁度明日、東京で百人一首の試合があるから…——ってコトにしときましょか?」と紅葉が言います。
平次は「何や試合があるんか? 頑張りやー!」と素直に応援。
ええやっちゃなぁ(笑)
こういうのが平次のいいところですね。
こういった場面では疑う心を知らないというか、下心とか鈍い方で。
新一ならこうはならないだろうなと思ったり。
平次の応援に「おーきに♡」と笑顔で礼を言う紅葉。
一方、和葉は心の中で「ホンマかー?」と疑いの眼差し。
紅葉の場合も露骨に嫌がられない分押せ押せになるのも無理ないか。
平次の下心は以前のパワースポット同様、意図を紅葉に見抜かれてしまうのかどうか。
蘭たちと合流したら早々に目論みがバレそうですが。
それはそうと、原作でも百人一首の試合という言葉が出てくるとは思いもしませんでした。
平次は立ち上がって「けどおかしいなァ…この新幹線ほぼ満席でオレらの席やっと取れたっちゅうのに…ガラガラやん…」と前方の他のシートを確認。
和葉が「他の車両も割と空いてた気ィするで…」と言い、平次は「団体さんが何組もキャンセルしたんやろか?」と考えているようです。
ですが、実は平次が東京に行く情報を掴んだ伊織が空いた席を全部予約して平次が乗車券を買いに来たタイミングで二席だけキャンセルしたらしい。
どうりで平次たちの横が空いてるなぁと思ったら。
新幹線にしては空いてるよな?と思っていたのですが、これは迷惑行為では……。
伊織が通路からやってきた帽子とサングラスの男性がシートにぶつかった拍子に、缶に入ったビールらしき飲み物をぶちまけられてしまいます。
酔っ払い風ですが、黒田の変装かな?
別の席に移動させて話をするのが目的?
「ポケットティッシュなら持ってるぜ?」と男性がパーカーのポケットに手を突っ込んでいるところを「いえ、お構いなく…」と伊織は断ります。
「申し訳ございません…私は少々席を離れますので…。私が戻るまで服部様紅葉お嬢様をよろしくお願いします…」と一礼。
平次の方は「ああ、構へんで…」と疑う素ぶりもない?
嬉しそうな紅葉。
男については紅葉と伊織の作戦ではないでしょうね。
試合の話もしているし、基本的に伊織は紅葉のそばにいるようですし。
「どうぞよろしゅう♡」と腕を組んでひっつく紅葉に平次は「オ、オゥ…」とやや赤面していますが、二人の様子を隣から和葉がむっとして見つめています。
これで和葉の心を掴む(両想いとはいえ)ことができるのか、平次!?
出鼻くじかれてるなぁ。
車内のお手洗いまで移動した伊織は洗面所でシャツについたビールの染みを濡らしたハンカチで拭きましたが、さすがにとれない。
とりあえず袖をまくってごまかすか…と袖を捲ると、右腕には縫った跡が。
傷跡を見ながら伊織は過去を思い返します。
この紅葉はもしかして中学生くらい?
若干幼く見える。
「小も大を兼ねるんです! ウチを元気に守ってもらわなあきませんし…」と言う紅葉を思い出し、優しい笑みを浮かべる伊織。
守るというくらいだから紅葉には何か秘密があるのか、単に財閥の令嬢だからなのか。
榊原時代とは関係なさそうな感じもしますね。
もしさっきの男性が黒田でないのなら嫌な予感がするな。
組織か??
洗面台に置かれたスマホのバイブが鳴って、忘れ物だと思った伊織は電話に出るのですが、どうやら相手は伊織の素性を知る人物らしい。
「もしもし? 私はこのスマホの持ち主ではありませんが…もしもこのスマホをお探しでしたら…」
「いや…お前にかけているんだよ! 公安の伊織さんよォ!! おっと今は大岡家の執事だったか…」
「どちら様でしょうか?」
「そのスマホのそばにインカムも置いてある…それを耳に着けてスマホはポケットにしまえ!」
「どなたかわからない方の指示には従えませんが…」
「じゃあコレ見たら従う気になるんじゃねーか? お前がいた席の向こう側を見たらなァ…」
FILE1113
先ほどの男は残念ながらやはり黒田じゃなかったみたいですね。
相手は公安関係の被疑者または組織?
話し方はちょっとだけウォッカっぽいなと思ったけど口調の強さ的に違うかな。
榊原時代の気が滅入る潜入先と関係あるんだろうか。
電話相手の言葉に従い、元いた席の方、ドアの向こうを見た伊織の目に入ったのは平次の座る中央の席の真後ろの席から紅葉の方へ血(?)のついたナイフを振り上げる先ほどの男の手が。
要求を呑む気になった伊織。
犯人は要求を伝える前にスマホの電源を切って通路のゴミ入れに捨てるよう指示。
「お嬢様にメールでも打たれたら困るからなァ…」と相手は言っていますが、だとすると素性を調べて大岡家の人間が警察に通報したら困ると考えているのか、それとも紅葉に逃げられたら困る=伊織への恨みが晴らせないという意味なのか。
スマホを捨てた伊織は平次たちが座っている方とは反対側にある前の車両、14号車へ向かえと指示を受けます。
この流れ、相棒のバベルの塔の話をちょっと思い出しました。
ドアが開いたら一番手前の右側の席の奥に座っている中年の男が眠っているので起こせと言われるのですが、すでに男性は事切れていました。
心臓付近に跡があるので、おそらくその男性を刺したナイフをちらつかせているのが先ほどの酔っ払い男のようですが。
電話相手がその男なのかはわからないです。
距離感的に話していたら平次たちに気づかれそう。
空席なのは紅葉も知っているでしょうし。
それはそうと、相手の男は平次が探偵だということには気づいていないっぽい。
これがよかったかも。
伊織は一礼して紅葉をお任せしてたけど、まさかその通りになるとは。
「ヒャッハハハハハ!! その通り! さっき俺達が殺したからなァ!!」
(俺達?)
「さすが元公安だ! 死体を見ても声一つあげねぇ!!」
FILE1113
今のところ伊織には相手の心当たりがない様子ですね。
殺された男性は狙われる理由があったのかな。
相手も感情的で新幹線という場所で刺殺は目立ちすぎるから組織ではなさそう?(爆破もどうなんだというのはともかくとして)
「まさかこの遺体の処理をしろとでも言うんじゃないだろうな…」と伊織が言いますが、相手は
「そんなオヤジの死体なんざどーでもいい…その男が持っているはずのUSBメモリー…そいつを見つけたらスマホが置いてあった洗面台に置き…お前はその死体の横で待ってろ! USBメモリーの中身を確認したら…お嬢様は解放してやる…」
FILE1113
と返します。
なるほど。
この刺殺されたと思われる男性は電話をかけてきた男たちの仲間で、仲間割れして何かのデータを持ち出されたというところかな。
ということはますます組織の線はなくなりましたね。
でも伊織が榊原と名乗って潜入していた別の組織と関係ありそう。
脅しではあるので、本気で紅葉を狙っているわけではなさそうですが。
それにしても、USBメモリが見つからなかったから刺殺した後に男性の遺体をわざわざ新幹線に乗せてきたようなので、かなり危ない組織であることは間違いなさそう。
滲んでいるとはいえ、刺した後わざわざ服着せてってこわい。
それでも死後硬直が始まってそこまで経ってなさそうですね。
「終点の東京まであと2時間足らず…お嬢様をその男のようにしたくなければ頑張るんだな」と男が言います。
伊織が遺体の状態を見て状況を予想。
そういえば伊織が元警察官と判明してから初めての推理ですね!!
てっきり致命傷はナイフで負った傷かと思っていたのですが、USBメモリーを出させようとして抵抗された時にナイフの取り合いになって思わず刺してしまった後、命が尽きるまで口を手で押さえ続けた窒息死が原因だったようです。
さっそく外れました。
目当てのUSBメモリーが見つからず困っていたところにどこで知ったか元公安の伊織が偶然乗り合わせているのに気づき、紅葉を人質にしてUSBメモリーを探させようと企てたと伊織は考えているようですが、偶然だったのは意外。
潜入時に顔を覚えられているからなのかな。
でも大岡家の執事だということを知っていたのはどうしてだ。
紅葉も割と世間に知られているのかな?
犯人側もインカム持っていたり、用意周到というか。
新幹線の外に控えている他の仲間との連絡に使うつもりでインカムを持参していたのかな。
和葉が隣の車両も空いていたと言っていたし、伊織が席のほとんどを押さえたことで犯行が人目につきにくかったんだろうか。
それでも咄嗟のこととはいえ、キャンセルされることを知らないのにかなりリスクのある行動。
よくバレなかったな。
結果的に伊織と紅葉の自業自得な状況になっているのがなんとも。
窒息死した男性の席にはボールペンが残されていました。
このボールペンがUSBメモリーまたは中にUSBメモリーが入っているということもなさそう?
この男性はわざわざ東京へ向かっていたのはどうしてだろう。
逃亡しようとしていただけ?
ボールペンのノック部分あたりには血が付着しています。
伊織は「何かを書き残そうとしたのか?」と考えているのですが、遺体の周りには何かを書いた痕跡はないし、遺体は手帳や紙のような物は何も所持していなかったようです。
唯一持っていた紙は乗車券のみで何も書かれてはいない。
靴の中にもなかったようです。
手荷物は犯人が持ち去ったのか?と思っていたら、どうやら犯人によると男性が死亡していた席は別の場所だそう。
男の話によると、被害者の席の周りには割と人がいたから脅すのに都合が悪くてトイレから出たところをナイフで脅して空いていたその席に連れ込んだらしい。
被害者の本当の席は14号車の前から2列目の向かって左の窓側の席だそう。
結局、犯行は同じ車両で行われたんですね。
被害者の荷物は犯人が持っているのではなく、被害者の席に残されたままでした。
窓際の席にはアタッシュケースが置かれています。
鍵が付いているが元公安なら開けられるだろうと言われ、伊織は持っていたクリップを使って解錠。
ケースの中には衣類、タオル、髭剃り、歯ブラシなど一般的な旅行者の荷物。
犯人が話していた手帳も中にありました。
表紙の裏のポケットに同じ名刺が数枚入っていて、被害者の名刺であることが判明。
てっきり犯人たちの仲間かと思っていたのですが、被害者の男性はフリーライターだったようです。
ルポライターの男性、コナンで被害者になる率高い。
手帳の中は速記文字で書かれていて、早稲田式だそう。
速記文字には色々な方法があるらしく、他にも○○式が複数あるようです。
書き込みがある最後のページには「鶴城疑惑の真相の証拠を入手」と書かれているらしい。
鶴城疑惑とは、収賄の疑いがかかった鶴城議員の秘書が全ての罪は自分にあると遺書を遺し、投身自殺した事件のことのようです。
そこへ伊織がなかなか戻ってこなかったので様子を見に平次がやってきました。
おい。和葉と紅葉しかいねぇ。
映画は別として、和葉だけで大丈夫なのか!?
平次と比べたら伊織はもちろんのことたぶん和葉もなかなか強いだろうけど狭い車内で紅葉もいるとなると。
もしかしたら犯人が和葉を人質にしようとしてやり返される流れかな?
平次の声を聞いた犯人からは上手くごまかして追い払えと言われてしまいます。
声を聞いただけなのに犯人は子供だとわかった?
それとも被害者の席が見られる位置に犯人がいる?
紅葉の後ろにいた犯人なら平次の存在はわかってるはずだしなぁ。
紅葉以外の連れはあまり気にしていなかったのかな。
後から紅葉たちが平次を追ってきたから気に留めてなかったのか。
「実は車内で古い友人に会ったが、名古屋駅で下車した後で荷物を車内に忘れたことに気がついたらしく、その荷物を見つけて預かってくれと電話で頼まれた、だから本当にその友人の荷物かどうか開けて確かめていた」と伊織は説明。
インカムもしているので平次は何やら緊急事態であることに気づいた?
「それやったらしゃーないのォ! 用が済んだら早よ帰って来いや!」と引き返していきます。
平次はスマホを手に、コナンと通話中(?)でした。
「あ、コナン君か? やっぱりオレらの思た通りやで…」
「ああ…間違いねーな…」
FILE1113
どうやら二人は事態を把握できていたようです。
伊織がなかなか戻ってこない間にコナンにメールしてたのかな。
次回は第29号に続く。
フリーライターの男性はネタを持って東京の雑誌社に行く予定だったのでしょうか。
あるいは直接取材する予定だったのか。
犯人は公安案件の団体か。
風見が牧場回で追っていたような組織なのか、それとも別なのか。